□MasterScene / 黒と赤  ScenePlayer/---- : Area/***  : Entry/不可

拘束された少女を中心に発せられた、爆発的な光は一瞬のうちに収まった。
多大なる疲労と、衝動的に湧きあがった怒りに燃えたその瞳は、しかし直ぐにまた恐怖へと取って代わられる。
黒い服を着込んだその男は、破壊の光を片腕の一振りで散らすと、その威力で腕が焼け焦げるのも気に留めずに少女の髪を掴みあげた。
 
「余程これが大事か。麗しき友情だ。」
もう片腕にある、気絶した少女を示して呟く。
片方の目に埋められた、赫く染め上がった結晶は――周りに散らばる紛い物とは比べ物にならないほど、美しくも不気味に輝いていた。
「覚醒までは予想の範囲内。だが――少々騒ぎすぎたか。此処で“奴”の直接介入だけは避けたいところでな。」
「まあ、良い。プランナーの手綱にせいぜい期待させて貰おうか。」
 
そう呟いて、髪を乱暴に引っ張り上げると少女の両目を覗きこむ。
抗うための気力もたった今使い果たし、恐怖に怯えたその表情は。もはや男を愉しませるものでしかなかった。
 
「血は再び流された。黒き亡者は慟哭し、賢なる者によって無垢なる種へと浄化する。」
「これにて儀式は刻まれる。……果たしてどのようなプランが広げられるか。」
 
男の言葉は何一つとして分からない。分かろうとも思わない。
ただ、目の前の――自らの身代わりとなった少女の名と、助けを求める懇願の声を壊れたラジカセのように繰り返すだけ。
その様子に、満足そうに笑みを浮かべた男は。零れ落ちる涙を拭きとるように優しく頬を撫でながらも耳元で囁く。
 
「――さて。貴様たちの友情に免じて、一つ好機を与えようではないか。……時間稼ぎのためにも、な。」

男の瞳が、より深く。少女の闇を絡め取った。



□Opening−1 / 生存者  ScenePlayer/天童寺 真夜・相模 明良 : Area/廃館  : Entry/不可

GM: 登場をー。
真夜: #1d10+44 登場
dice - Maya-T: 1d10=(7)=7+44=51
明良: #1d10+38
dice - Akira: 1d10=(10)=10+38=48
明良: 高いな!
真夜: 滾ってます!(何
GM: 安定の登場ダイス。

GM: 『黒巣市郊外の山中にて、ワーディングを感知したとの連絡が入りました。至急赴き、調査を開始して下さい。』
GM: 黒巣支部長より緊急の命を受け、君たちは現場へと派遣されることとなり。
GM: 夏の夜闇に紛れ、移動すること暫し。やがて、視界の先に焼け落ちた形跡の見られる廃館がその姿を現した。

GM: 『昔……6年ほど前ですか。此処ではFHによって賢者の石と、それに類似する物の研究と実験が行われていたとの報告が上がっています。』
GM: 『ですが、それらも日本支部より派遣されたエージェントによって潰され、廃棄される事となりました。』
GM: 『少なくとも、此処で研究が再開されると言う事は最早無いはずではありますが――』

GM: 此処に来る前に受けた説明を思い出しながらも、廃館の前に立つ君たち。
明良: 澄んだ夜空の帳に混ざる、その廃館を見上げているようでまるで見ていない。無機質な眼差しを、横へいる年若い女へと向けた。
GM: ……明良さんって青良さんとの面識とかってあったよね(何
明良: えっ知識はあるとあると思います(何)
明良: どっちでもいいよ!
GM: 知識(何
GM: まぁうん。明良さんの記憶によると、青良さんもその時にこの場で賢者の石っぽい欠片をゲットしたとかと言った話を聞いた気がする(何
GM: もっと言えば、2ndの時にやった過去セッションの館(何 <なう
明良: たぶん各務のデータベースからデータブレインで引っ張って来たんだろう(何)
真夜: 「──」無機質な瞳で洋館を見上げ「……行きましょうか」
明良: 「了解」
明良: 幼さい声色から繰り出されるには、あまりに単調で淀みないマニュアル通りの返答。
真夜: 「資料によると賢者の石関連の研究施設だったようですが…何があるのやら」
GM: 館の中はがらんどうで、一見何も残っていないように見える。 ……と言ったところでちょっと知覚振ってみて(何
明良: 無造作にナイフを装備して、用の済んだランドセルは地面に音もなく投げ捨てられた。おういえー。
明良: #4r10+0
dice - Akira: 4r10=(9,9,10,5)=Critical!!
dice - Akira: 1r10=(1)=11
真夜: #6d10+1
dice - Maya-T: 6d10=(3,7,1,4,4,2)=21+1=22
明良: チルドレンアイ!(びかー)
真夜: ミス(何
真夜: 8だな(何
GM: と言うか明良さんのダイス出目の高さ・・・(何 <5以下がない
真夜: 流石チルドレン(何)
明良: エリートチルドレンですから(キリッ)
GM: じゃあ明良さんはチルドレンアイを使って、目ざとく奥の壁の違和感に気付いた。 埃の付き具合とかから見て、もしかしたらこれ動くんじゃね?的な。
明良: 上司に報告である!
真夜: 「…流石ですね」とだけ呟き、壁を動かそうとしてみる。
GM: 動かそうとしたらあっけなく簡単に動く。で、そこからはお約束通りに地下に続く階段が。
明良: 剣と魔法の世界じゃないからトラップの警戒無しでほいほい進みます(何)
真夜: 「ちょっと待ってください」そこな無警戒チルドレンを止める(何)
明良: 音もなく足を止めて、無表情で振り返る。(何)
真夜: 「この先に何があるか分かりません…が、警戒に越した事はありません。隠密行動を心がけてください」
明良: 「了解」
真夜: 「100%罠がないとは言い切れませんから、ね…私の後方につきつつ、降りてきてください」ライフルをポップアップして周囲を警戒しつつ、ゆっくりと降りていく。
明良: ああ、そうか。言わずとも通じるような訓練を共にしてはいない。素直に指示に従うが良いのだろう。暗視じみた目がその背を追う。
GM: 階段を慎重に進んでいくと、やがてそこには頑丈そうな扉が見えてくる。とは言え鍵はどうも掛ってる様子はないと言う。
GM: そしてその扉を開けると――何故か君たちの目の前に、市営のバスのような物が現れた。
真夜: 「……これ、は…?」
明良: 人の気配はあるかな?
GM: ぱっと見は無さそう、と言うかバスが邪魔して部屋の奥がいまいち見えない。
GM: まぁ普通にバスの横を通って前に出れるけど(何
明良: じゃあ普通にまたいで行きます。上司の後を(何)
真夜: じゃあ横を通っていきますね(何
GM: バスの横を通り、前まで出れば見えてきた光景。
GM: その部屋はまるで広いホールのようであり。薄暗い中を見渡すと、仄かに光るものがところどころに落ちているのが分かった。
GM: そしてその部屋の一番奥であろう場所に、最もその光が集まっている事も。
明良: レネゲイドっぽいオーラが漂っているんでしょうか(何)<仄かに光るもの
GM: すげぇする(何 <れねげっぽい
明良: デスヨネー
真夜: ウワーイ(何
明良: んじゃ最も光の集まっている方向を見てから、上司をチラッ(何)
GM: また、その結晶を良く見ると。 どこか、それは人の身体のパーツの一部分にも見えた。
真夜: 「……これ、は…?」その雰囲気に思わず息を呑み「……人体の…パーツ…?」
GM: あるものは指の形だったり、あるものは足の形だったり。
GM: そしてその奥の光が集まっている部分に、何か大きな――と言うか、人が拘束されているような影がちらつく。
明良: 「“継ぎ接ぎの射手”」
真夜: 「…この館でこんな研究があるとは聞いてな──」といいかけて「なんでしょうか?」
明良: 無機質な視線をパーツや影に、規則正しい感覚で注いでいく。足は止めたままだ。
明良: 奥の方へと指を差した。その先には人影めいたものがある。
真夜: 「……人影ですね」とぽつり。「大丈夫ですかー!」と人影に声をかけつつ接近。
GM: 近づいていくと、その人影の周りにある光るものの正体も明確になってくる。
明良: 即物的な鈍い光を放つ、剥き出しのナイフを小さい手に握ったまま、ぽてぽてと後を追う。
GM: ――それは複数の人間の死体であり。
GM: その死体の一部分が黒ずんだ結晶となり、人の形を保ったまま、或いは死体から折られたかのような状態で放置されていた。
真夜: 「これ、は…」中身の正体にさすがに眉を顰める。
GM: 例えば、頭の部分が無かったり。下腹部が無かったり。脚の先が無かったり。
GM: そして、その中心部に。壁から伸びた鎖によって、少女が気絶したまま拘束されていた。
明良: 「──処分しますか?」
明良: 眉一つ動かさずに、当たり前のように確認を取った。
真夜: 「処分の理由がありません。まずは気絶者の状況を確認します」と言って気絶者の身体をチェック。
明良: 殺さないんだ、とふしぎに思った。──こんなものに囲まれているもの。どうせろくなものではないだろうに。
GM: また、その少女の膝上にも――これは周りの黒ずんだものとは違い、澄んだ透明の結晶が残されている。
GM: ただその結晶はどこか――言うなれば、まるで人間の胎児のような形にも見えた。
GM: 気絶した少女の身体には特に異変は無い。が、多分これ覚醒してるっぽい感じはするなーって思ったよ!
明良: 殺さないのであれば、特にすることがない。指示がない限り動かない。
明良: 持たされた携帯電話のアンテナを確認するくらいか。──ぎりぎり、外界へ繋がる。
真夜: 「……オーヴァードとして、覚醒しているようですね」
明良: ジャームになっている可能性も五分五分だが、とは思いはしたが、少しの間で学んだ。
真夜: 「"継ぎ接ぎの射手"より"異端審問"へ……UGNへ連絡してください。この少女を保護します」
明良: ちらり、と見た。少女を。そして上官を。一拍おいて、了解と頷いた。
真夜: 「…さて、予想以上にキナ臭いことになりそうですね」周囲の遺体を見つつ眉を顰めて、UGNの到着を待つ。
GM: 待つ事暫し。連絡を受けたUGNの応援が現れる。
GM: 少女の保護と同時に調査を行い判明したのは。
GM: 入口にあったのは、現在巷で騒がれている行方不明になっていたバスであり、発見された死体は恐らく乗員乗客であろうと言う事実。
GM: ――その結果、バス事件はR事件として判断され。 表向きには事故として、また少女は別事件に巻き込まれたと情報操作する事が決定。
GM: これにより、事件を調査していた警察との連携を進めていく方針が決められた。



□Opening−2 / 悲しみの奥底で  ScenePlayer/橋場 直行 : Area/葬式会場  : Entry/不可

GM: 登場をー。
直之: #1d10+29
dice - Naoyuki: 1d10=(7)=7+29=36
GM: 何と言うか、29スタートがまぶしく見える……(何

GM: 田村祐大は君と歳の離れた従兄であり、幼い頃から遊んで貰ったりと色々お世話になっていた人物である。
GM: それから年月は経ち、いつの間にか大人になっていた彼は学生時代から付き合っていた彼女と結婚し。
GM: 今年度中には、待望の子供を授かる予定だと。電話口からでも分かるくらい、あの時の彼はとても嬉しそうに報告をしてくれた。

GM: ――故にこそ、その連絡は信じ難いものであり。また受け入れ難いものでもあった。
GM: 『……事故に巻き込まれたんだ。彼女も……僕たちの、未だ見ぬ子供も……。』

GM: 線香の匂いがたちこめる葬式会場。
GM: 疲労と悲しみに包まれた顔を隠す事もなく、弔問客の対応に追われていた彼であったが。
GM: やがてひと段落がついたのか、椅子に腰かければそのまま静かに項垂れていた。
直之: 断りを入れるでもなく、彼の隣の椅子に腰を下ろす。
GM: 「……来てくれたのか、直行。」
GM: 祐大は君に気付くと、それでも無理やり笑みを作ろうとする。
直之: 「そりゃあね。祐兄は、きっと落ち込んでいるだろうと思ったし」
GM: 「わざわざすまない。 ……ありがとう。」
GM: 聞いた話によると、祐大の彼女は数週間くらい前から黒巣市で騒がれていたバス行方不明事件に巻き込まれたらしい。
直之: 「こういう時に気の利いたセリフが言える僕じゃないってこと、祐兄なら知ってるだろうけども。それでも、泣き言くらいなら聴くよ」
GM: しかしその後の調査でそれらは事故と警察は断定。結局、乗員乗客が全て死亡と言う最悪の結末を迎えたばかりだった。
GM: 「……泣き言、か。 困ったことに……言っても言っても、言いきれない程あるんだ。」
直之: あの報せは、僕にとっても衝撃的だった。彼の身内が、まさかこんな大きな事件になるだなんて。
祐大: 「どうして、あの時に僕も一緒に行ってやらなかったのか。どうして、彼女が巻き込まれなきゃいけないのか。……悔やんでも悔やみきれない。」
直之: 眼を瞑れば、結婚式場でのやり取りを思い出す。まだ生暖かい傷口を抉るには、流石に気が引けた。
祐大: 「――あの日ね、瞳は……病院に行く途中だったんだ。妊娠の経過を見て貰う為に。性別も、分かる筈だったんだ……。」
GM: 瞳は奥さんの名前ね(何
直之: うむ(何)
祐大: 「だけど、病院が終わる時間になっても帰ってこない。電話を鳴らしても出ない。
祐大: 「……そしてなにも出来ないまま、こうなった。 一体……どうしてなんだ? 瞳や……僕たちが、何か悪い事でもしたというのか!? なんで、なんでこんな事にッ!」
直之: 「一緒じゃないっていうのは仕方のない事だったんだよ。彼女達を養うために働くのが祐兄の務めなんだし」
直之: 「誰だって…自分の家族が事故に遭うなんていう想定をしながら生きているわけじゃない」
直之: 「だから祐兄は悪くないよ。ううん、瞳さんも、赤ちゃんも、もちろん悪くない」
祐大: 「分かっている……分かっている! だが、だけど!僕は……残された僕は、どうすれば……!」
直之: 落ち着かせようと彼の肩をぽんぽんと叩く。今の僕は、薄情にも見えるだろうか。
GM: 感情をぶちまけて。荒く息を吐いていたが、肩を叩かれれば小さくすまない、と告げて。
直之: ――しかし、と。ふと思う。新聞やニュースでも報じられたが、あの事件そのものが、僕の腑に落ちている訳ではない。
直之: 「あれは、本当に、事故だったのかな」
祐大: 「…………」
GM: その一言に、ゆっくりと顔を上げて。
直之: つい、感じた疑問が口から零れ落ちた。視線は真っ直ぐ前を見たままで。
祐大: 「……警察からは、確かに事故だと言う説明を受けた。 だけどな、何かがおかしいんだよ。」
直之: 「どういうこと?」
直之: 思わぬ反応が返ってきた。首を傾げ、彼を見つめて先を促す。
祐大: 「事故と言う割には……瞳の、身体は……ボロボロだったんだ。そう、あんなの……余りにも、酷い……!」
直之: 「状況にそぐわない怪我があったってこと?」
GM: 何かを続けて言おうとして、躊躇を見せた。奥歯を噛みしめて。
祐大: 「胸下から……下腹部が、な、無かったんだ。 そうだ、本来なら……そこに、僕たちの……!」
直之: 彼の心の苦悩の渦へと飛び込んでしまった不注意さと、明かされた内容に顔を顰める。
GM: そこまで言うと、吐き気がこみ上げたのか反対側を向き口元を抑えた。何度もえづき。
直之: 「………」黙って彼の背中をさする。
祐大: 「……現場付近は山が近くて、確かに野良犬などがうろついているらしい。だが……だけど、そんなの……!」
直之: 「祐兄………もう、言わなくてもいいよ。いいから」
祐大: 「…………取り乱した、すまない……。」
直之: 「いや、僕が聴くって言ったんだし」
直之: 「…事故に遭ったバスの写真を見たけれど、車体の衝撃と乗客の状況が、イマイチ合わないんだ」
祐大: 「…………」
直之: 状況の不一致が見られるのは、この事件だけじゃない。
直之: ニュースや新聞で報じられる事が必ずしも正確ではないという事実に気づいたのは、ここ数年のことで。
直之: きっと、一般には知らされない“何か”があるのだと推測するようになっていた。
祐大: 「……意外、だな。」
GM: ぽつりと小さく呟き。
直之: 「意外って?」
直之: 「僕がフィクションみたいな話をするっていう意味?」
祐大: 「まさか、君の口からもそんな事を聞くだなんてさ。」
祐大: 「……自分でさっき、あんな事言っといてアレだけど……狂人の奇論と言われたっておかしくはないだろうからさ。」
直之: 「はっはぁ」
直之: 「時には常識から離れて狂った方が、世界の真理に近づくこともできるかもしれない」
直之: 「言うでしょ。何とかと天才は紙一重って」
祐大: 「……そう言う、ものかな。」
GM: 疲労顔で、小さく笑い。 はぁと息を吐き出して。
直之: 敢えて暈かして、微かな笑みを作りながら、体ごと彼に向き直る。
直之: 「別に祐兄の妄想だとか思ってないよ。僕にとっても少しだけ腑に落ちてない事件なんだよ。あれは」
祐大: 「……そう言って貰えると、少しは気が楽になるよ。」
直之: 「祐兄の心の傷を癒やす魔法の言葉は生憎知らないけれど、気の済むまで付き合うことはできるよ」
直之: 僕自身に興味があった、などは口に出すまい。そのくらいの分別は、ある。
祐大: 「……ありがとう、直行。」
GM: けどおばさんに迷惑のかからないようにな、と。頭をぽんぽん撫でて、ゆっくりと立ち上がる。
直之: 「祐兄にはお世話になったし、年の離れた友達だとも思ってるよ」
直之: もう子供じゃないんだから頭撫でるのはやめろー、と無言の抗議をしつつ。
直之: 「大丈夫だよ、僕は天才だから」
直之: 「きっと、力になれると思う」
祐大: 「頼りにさせて貰うよ。 ――ところでまだ、向こうには行ってなかったね。会って、最期の挨拶を……してきてあげてくれないかな?」
直之: 私心が無かったわけではない。ただ、彼の力になりたいという純粋な誠意もあった。
直之: 「うん」
直之: 素直な返事をして、従兄の最愛の人達に最期の別れを告げに向かう。
直之: 犠牲者たる彼女らに、せめて魂は安らかなる天国へと行けるよう、祈りを捧げた。



□Opening−3 / 掻き乱す者  ScenePlayer/斎藤 辰芳 : Area/警察署  : Entry/不可

GM: 待たせてごめんよ!登場をー。
辰芳: #1d10+54
dice - Tatuyoshi: 1d10=(10)=10+54=64
明良: おれたちまじかっとびんぐ
辰芳: よーし。だいすぼーなすだー
GM: なぁ、君らさぁ……(何
真夜: ウワーイ(何
GM: これだからウロボロスは(何

GM: 数週間前に発生したバス行方不明事件は、一時期ワイドショーの話題を独占していたくらいには騒がれていたのを覚えている。
GM: しかしあの日――UGNの報告でR事件として取り扱われるようになった事により表向きには「事故」とされ。
GM: 結果、世間の関心は瞬く間に失われたように感じられた。
GM: “レネゲイドの存在は公表してはならない。”それがUGN、警察機関の共通の認識。全ては世の中の混乱を避けるため。
GM: 故に事件としての捜査は終わり、あとは緩やかに事故としての処理を開始するのみの筈だった。
GM: ……“奴”が現れる、その時までは。

GM: 「――おいおい、ケチる事はないじゃないかぁ?にーちゃんよぉ。」「いえ、そう言われましても……」
GM: 「俺はな、闇に葬られた真実を公平に世の中へと発信する義務がある訳よ。分かる?ジャーナリズム魂と言う奴さなぁ?」
GM: 「あんなに大々的な物を出しといて本当は事故でしたーだぁ?そりゃおかしいって。このままじゃアンタら、信用なくすよ?」
GM: 署内で休憩していた刑事を捕まえて、質問攻めにしていたその男――松坂伸太郎は。
GM: ふと振りむいた先に君の姿を見つけると、ニヤリと笑い馴れ馴れしく手を上げた。
辰芳: 仮眠用と呼んでいるぼろいソファから身を起こす。
松坂: 「いよーう、旦那ぁ。良い朝だねぇ、良いおめざだねぇ?」
辰芳: 「警察出入りのブン屋がジャーナリズム、か。ま、寝覚めには面白くもない話だな」
辰芳: クマをこさえた目をひとこすりし。地に足をつける。
辰芳: 「さっきの話ならさっさと帰んな。事故で処理だ」
松坂: 「おいおい、俺だって立派な記者なんだぜぇ?その言い草はないんじゃねぇの? ――事故、ねぇ?」
辰芳: 「お前のジャーナリズムの出る幕じゃねぇ」
GM: へーフーンと明らかに信用していない口ぶりで。
GM: その後ろでは若い刑事がどうすればいいのかオロオロしていたが、やがて君に松阪を任せてそろそろと奥に引っ込んでいく。
辰芳: 「事故だ。そう処理されたものに首突っ込んで何を暴き立てるんだ」欠伸。
松坂: 「そうだねぇ……例えば、警察に隠された闇の奥、だとか?」 パラパラとメモを捲り。
辰芳: 「…俺はお前らの報道の為に日夜働いてるんじゃないんだがな」
松坂: 「『数週間前にバスが突如として行方不明になったが、数日前に山の麓でバスを発見。』」
松坂: 「『遺体は野良犬などに食われたのか損傷が激しく、乗員乗客は全員死亡していた。』」
辰芳: 「そのままだな」
辰芳: 面白くもなさそうに。
GM: ちなみに山の麓と言うのはUGNによる情報操作の結果で、実際の事件現場と言うかバスが見つかった廃館はその山の奥にあります。
辰芳: まぁ。それぐらいはなー。
松坂: 「――だが。 俺の調べでは、バスに事故った形跡はなかったとなっているんだよなぁ。」
松坂: 「それに、事故現場だってそうだ。事故の形跡とか、本当は無かったって噂じゃねぇか。」
辰芳: 「噂だな」
松坂: 「火の無い所に煙は立たないって言葉、知ってるかい?旦那。」
GM: ニヤニヤと面白そうに。
辰芳: 「ジャーナリストを名乗るならその辺りを調べるのが仕事だろう」
松坂: 「分かってるじゃねぇか。だから今、こうやって脚を使ってるんだろぉ?」
辰芳: 「警察が事故と断定したなら事故だ」
松坂: 「旦那も折れないネェ。」
GM: パラパラとメモを捲り。 やがて肩を竦め。
辰芳: 「帰んな」
辰芳: 上着を探し。よれた煙草を取り出して火をつける。
松坂: 「冷てぇなー。俺と旦那の仲だろうに。 ――まぁ、良いさ。今日のとこは帰ってやるよ。」
辰芳: 「俺とお前の仲というなら」
GM: 舌うちを隠す事もなく漏らし。つまんねぇのとでも言わんばかりにメモをしまう。
辰芳: 「お前の報道でどれだけの人間が影響受けるか考えてから出直して来い」
辰芳: 煙を吐きだす。
松坂: 「影響?それこそ望むところじゃねぇか。今回の件において、真実を知りたがってる世間の皆々様がどれだけいるか、知ってるかい?」
辰芳: 「俺はこの件を終わらせたがっている奴を知っている」
辰芳: 「俺だ」
辰芳: 手を振って追い払う
松坂: 「おーおー、カッコいいねぇー刑事さん魂だねぇ。」
松坂: 「――ま、そうは言っても闇に葬られつつある真実を世間に、平等に届けるのが俺たちの義務だからねぇ。その辺り、諦めてくれよ?」
GM: 言うだけ言って、嫌な笑いを浮かべて。そのまま外に歩いていく松阪。
辰芳: 「心配するな」
辰芳: 「俺よりしつこい奴はそうそういない」
辰芳: 「諦めろ」
GM: ――その様子を見ていた、避難していた若い刑事は。 松阪が居なくなった事を確認すると君に近づいてくる。
辰芳: 缶珈琲を不味そうに飲んで。
GM: 「……すいません、辰さん。あの記者、妙にしつこくて……。」
辰芳: 「京極、お前刑事になって2年はなるだろ。あんな奴署に入れるな」
GM: 京極と呼ばれた若い刑事は、おもっきししどろもどろになりつつ。
京極: 「い、いや、その。別にこっちも入れたくて入れたんじゃなくて、勝手に入ってきた――いや、その。」 けふんと咳払い。
辰芳: 「あと現場の奴に網の番きちんとするように言っておけ。あいつ警察の所結構調べてたぞ」
辰芳: 「で。何の用だ」煙草をもう一本取り出して。
京極: 「す、すいません。伝えておきます。それで、先ほど上の方から連絡がありまして……まさしくあの記者に関する事なんですけども。」
辰芳: 白髪交じりの頭を掻いて。
京極: 「どうも、先ほどの記者が今回の件について警察のみならず各方面に聞き込み等を行っているらしくて。」
辰芳: 「首を突っ込み過ぎたからお灸をすえろ、と?」
京極: 「万が一に備えてUGNには既に通達が済んでいるとの話ですが……此方の方でも彼の動向には十分注意するように、と。」
京極: 「まぁ、そう言う意味もあるんじゃないですかね、コレ。」
辰芳: 「なんならほとぼり冷めるまで余罪で引っ張るが」
辰芳: 欠伸しつつ。
京極: 「最悪の場合は考慮に入れておいてくれと。まぁ、その辺りの判断は現場の辰さんに任せるとの事です。」
辰芳: 「…面倒な事は俺任せかよ。あいつめ」
辰芳: いらだち紛れに灰皿に吸いかけの煙草を捻じ込む。
京極: 「……じゃ、じゃあ俺はこれにて。失礼します。」
GM: そろそろと去ろうとする部下!
辰芳: 「京極。お前、東雲と組んで俺の机においてある事件行ってこい」
京極: 「Σえっ」
辰芳: 「お前の方が先達だからヘマすんなよ」
京極: 「ま、マジですk……あ、い、いえ。了解しました、失礼します!」
辰芳: ソファ下に落ちていた上着を持って入口に。
辰芳: 「おぅ」
GM: あの後輩、妙な威圧感があって苦手なんだよなーと言う無言の主張を背中に残して去っていく部下。
辰芳: 部下を見送って自分は外に。まだ使い慣れない携帯を使い。
辰芳: 「…松前について知りたいんだが」
辰芳: と連絡をしてシーンエンド!
GM: おういえ!




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