□EndingPhase / OnStage

◇Ending-1
ScenePlayer/“蒼茫たる世界” 神無月 冴



GM: あれから数日後。
GM: 日常に戻り。職務の中で自分の時間を取り戻しつつあった時。
GM: 同僚の星夜がいそいそと何か花束持って職員室を出ようとしていた。
: 「…………」
GM: 本来なら気にもならないが。何となく後をついて行くと
GM: 県立病院に辿り着く。まぁ知られている感じでUGNの息はかかってますね。
GM: 意外と手馴れた感じで受付手続きを通ってある病室に入っていく。
: 「……おかしいな、確か怪我は治ってる筈なのに。」 首を傾げながらもこっそりつけて。
: 星夜が病室に入ったら、入口のプレート拝見。
GM: ネームプレートは”巴 ひふみ”。後一人は知らない名前ですな。二人部屋です。
: こんなところに入院してたのか、と思いながらも――しまった、今中に入ると後つけたって事がばれるか・・・!(何
GM: 中からは談笑が聞こえる。小さな子供の声と星夜の声ですね。
: おや、と思い直して。 近くの窓からこっそり中覗きー。
GM: 「まだぼーっとしてるね。おねーちゃんは大丈夫なの?」
GM: 星夜は頷いて。
GM: 「あー。かなり高い所から落ちたからね。だからお嬢ちゃんも気をつけないといけないよ」
GM: 「うん。わかってる」
: 知り合いかな?と小首を傾げるばかり。 そして会話を聞くのに夢中になっていると。
GM: 「だっておねーちゃんは『わたしが柵側に近寄って危ないから抱きかかえてくれたんでしょ。』」
GM: 「『落ちたときも私の下敷きになったみたいだから』」
: 足を滑らせて、思いっきり窓に頭ぶつけた(何
GM: ────。

GM: ぱりーん。

GM: 何か割れた(何)
: 「え、ちょ……嘘だろ!?」 額さすりながらも思わず声上げ。
GM: 「なんだなんだ。病院で怪我かよ。いいナース、紹介するぜ?」
GM: 気がつけば無駄に歯を光らせてポーズつけた星夜。
: 「……す、好きで怪我した訳じゃない!と言うか、第一声がそれなのか君は!?」
GM/星夜: 「ヨゥクデキマシター」何この棒読みとポーズ
GM/星夜: 「まぁ入れよ。俺の家でも部屋でも座敷牢でもないが」
GM: 病室のドアを開いて。
: 「君の部屋にしては此処はきれいすぎるからね。 …………で、一体何時から気付いてた。」 がくりと肩落とし。
GM: 開けると──
: 気付かれてたのに尾行続けてたって本気で恥ずかしいじゃないかもうとか胸中こっそり。
GM: カーテンが揺れ。涼しげに吹く風。清廉な白の空間。そして──
GM: 占いを通じて未来を見る事を楽しみにしていた少女がそこにいた。目は開いているものの。ぼぅっとして視線は虚ろ。
: 「……此処に居たんだね。 僕の方に連絡は入って無かったのに……何処でこの事を?」
GM/星夜: 「俺みたいなクールガイズは学校でたら7人の美女に囲まれる夢を見て尾行の訓練を……マヂ嘘。」
GM/星夜: 「まぁ今の今まで気づいてないさ」
GM/星夜: 「お前な。一緒に落ちた子供の事あんま知らないだろ?警察に聞いたさ。その辺り」
GM: そういって子供の頭を撫でる。活発そうな女の子。
: 「夢の中だけで終わるのを心から願ってるよ。 ……そ、そう言えば……。」
: ひふみさんの方ばかりに気をとられていて、確かに子供の方に関して調べるのを忘れていた。額を抑え、溜息漏らし。
GM/星夜: 「冷たい事言うなよー。それからはこの二人と出会ったのは偶然だがな」
: 「で、この子がその時の子か……偶然?」
: 女の子の前にしゃがみ込み、同じ目線でじっと見やりつつ。
GM/星夜: 「まぁ。子供の処遇とか聞きたかったからな。おまえ教育委員会とかマヂ聞かれてたんだぜ。俺」はっはっは。何誇らしげ。
GM: 女の子は目線を受けて軽く首をかしげる。
: 「そうか……と言うか、そう言う話ならばこっちにも言ってくれよ。 忘れてた僕が言う事でも無いが、それでも何か手伝えただろうに。」
GM/星夜: 「なんか。巴は変な仲間と付き合ってクスリを無理矢理飲まされた所、柵を乗り越えて落ちそうな子供をその身で庇った、という事になってる」
: 首を傾げた少女には笑みを向け。頭を撫でつつ。
GM/星夜: 「なんか、正直その変な仲間とかがイミフなんだが。警察にはその辺り門前払いでな」
: 「……そう、か。」 それだけを短く告げ。 ――あぁ、きっとそれも……向こう側の人がやったのだろうな、とぼんやり思い。
GM/少女: 「おにーちゃんが、星夜おにーちゃんが言ってた“ようじょキラー”?」
GM: すんげー無邪気な顔で言われた(何)
: 「………………」
: 「星夜、後で準備室集合な。」(何
GM/星夜: 「だが断る」(何) 
: ちみっこになんつー単語教えるんだコイツ、と言う目でじっと見ながら(何
: まぁ、しゃがみ込みから立ち上がればひふみさんの傍へと動き……ふと、思い出してスーツの内ポケットに手を突っ込む。
GM/星夜: 「まぁなんだ。病院の話では頭を強く打ったみたいでな。だから反応はするが、自律行動が困難だってよ」
: 「……治る見込みはあるのか?」
GM/星夜: 「学校にも問い合わせあるとは思うが、その辺りでYOROSIKU」
: 了解、とひらり手を振りながらも。 ポケットには先日の手鏡が突っ込まれたまま、割れた鏡面を見て。
GM/星夜: 「身体自体は問題ないからなー」
GM/星夜: 「なんか精神的なショックが障害を引き起こしてるんじゃないか、とか美人な医者が言ってた」
: 「……これを返すのは、正直自分でもどうかと思うけども。 それでも……君のものだから。返しておくよ。」
GM/星夜: 「という訳で俺は午後は見舞い兼サボりだな。教頭の話長いから」関係ねぇ。
: ひふみさんの手に、そっと手鏡をのせて。
GM: ひふみは目線を向けて。
GM: 手鏡を手に取る。流れるは一筋の涙。
: 「その美人の医者さんには恐らく手を出さない方が君の為だよ、とは先に言っとくよ。」
: 「……ってちょ、6限目君授業入ってるだろうが!?」
GM/星夜: 「自習とか言いつけてきた。教頭のはな(ry」関係(ry
: 叫ぶ途中で流れた涙に気がつけば、そっと拭う。 ……奥歯を噛み締めて。
: 「……ちゃんと試験前までに終わらせられるんだろうな、授業範囲……。」 まぁ、このモードになったら言っても無駄かと肩落としつつも。
GM/星夜: 「占いでもヤバイ薬でも自殺でも、なんだな。今の自分を変えたい、と思う根底には違いないんだな。これが」
GM: さらりと。普通に。語る。
: そして、もう一度ひふみさんの方を向けば。 ……何時かの会話を思い出し、優しく頭を撫でる。
: 「……自分を変えたいと言うのなら、もっと正の方向で変える方法だってある筈だ。」
GM/星夜: 「でもまぁ。俺ら教師に出来る事って『其れは駄目です』ではなく『それよりももっとこっちの方がいいぜ』なんだよな」
GM/星夜: 「頭ごなしに駄目、ではなく。もっといい方向で教育指導ってのをするべきだったんだよな。こうしてみて正直思うさ」
GM: 少女をひふみに預けつつ。
: 「……頭ごなしじゃ、どうしても反発が生まれるからね。」
: 「どうして其れをやろうとしているのかを探り当て、あくまでその上で何とかしないと意味がない。」
GM/星夜: 「お前も経験あるだろうが。自分では”もうこれしかない”って思い込むことはこのお年頃は良くあるんだよ」
GM/星夜: 「マヂとそうでないの。生徒との付き合い方も難しいわな。まぁ」
GM/星夜: 「だから面白いんだが。教職ってのは。──少しこの場では不謹慎か」
GM: 軽く笑って。
GM: 星夜は持ってきた花束を適当に花瓶に突っ込む(何
: 「だからこそ、毎日が勉強の日々なんだよ。 ……少しずつ、手探りながらに進んで行ってさ。」
: 「……そして、今度こそ同じ間違いをしないように。 今度こそ……今度こそ、絶対に――……」
GM/星夜: 「まぁ。そんな訳でこの辺りの飯屋でも行こうぜ。お前のおごりで」
: こうなる前に、止める。 未然に起こさせないように。  ……それが、この道に進んだ僕の役割。 右手を握りしめ。
GM: 空気を粉砕するかのように明るくいう星夜。
: 「……そうだね、余り長々と居るのも良くはないか。」
: 途中で気がつけば、花の一本でも持ってくる事が出来たのになと、つっこまれた花束見つつ。
GM/星夜: 「建前はそうだが。怖いナースに面会時間で追いかけられるからな」はっはっは。
GM/星夜: 「じゃあな。近い内に来るからへそ出して寝てるんじゃないぞ!」
: 「…………え?」 そう言えば、今何時だと時計見やりー。
GM: 子供に手を振って颯爽と去る星夜。
GM: むしろ逃亡。
: 「ちょ、女の子に向かってへそ出しは無いだろへそ出しは……てぇか、だから廊下を走るなよ君はっ!?」
: だぁぁもう、と頭抱えつつ。……直ぐに体制直し。
: 仕方ない、去ろう――と思い。 その前に、じっとひふみさんの顔見て。
: 「……ああ言う形でしか止められなくて……本当に、御免なさい。 ……それでも、貴女が生きていてくれて本当に良かった。」
GM: ただひふみは窓から見える夜の空を背負って。
: ……一度は本当に命を絶たせかけた自分が言うのもおこがましいとは思うが。 ぎゅっと手を握り、笑顔を向けて。
: 「それじゃ、私も失礼しますね。 ……貴女もそろそろ親御さんが心配するのでは?」 少女に顔向けー。
GM: 女の子はおおっと、と言う感じで手を振って出て行く。
: 慌てて出ていく様子をほほましく視た後で、此方も病室を後にする――もちろん、ナースステーションで窓壊したことを謝りつつ(何
: ……恐らく、彼氏さんの方にも処置は行われているのだろう。 彼女はただ、何時もと同じように趣味の占いを行っていただけだったのに。
: 「非日常の扉は、何時でも背中合わせに……か。」
: それだけを呟くと、そのまま外に向けて歩きだす。 ――暫くはまた、その扉が開かない事を心より願いながら。

GM: ──少女は一人。鏡を手に涙した。




◇Ending-2
ScenePlayer/“打ち砕く者”稚日野 秀義  “雷獣の穿つ牙”井波椋



GM: 数日後の少し落ち着いた時。
GM: 手隙になった時間を見て。
GM: UGN黒巣市支部長代理天城美鈴から支部に呼び出しが来た。

GM: 呼び出された日はやたら雨上がりでとても暑かった。
GM: 襟元を少し緩めるだけで生暖かい風が入ってくる。
GM: そんな所できっちり襟元を整えたスーツ姿の天城美鈴が口を開く。
GM: 「前回はお疲れ様でした」
秀義: 「いえ。それよりも体調は如何ですか、支部長代理? こうも蒸し暑けりゃ健康でもネジが一本外れそうですがね」
GM: 包帯を巻いたままの右手で資料をスッとどけて。
GM/美鈴: 「体調自体は大丈夫です。ご心配ありがとうございます。本来なら稚日野さんには休暇をお願いしたい所ですが。」
GM/美鈴: 「簡単な問診と報告をさせて頂きます」
秀義: 「よろしく頼みます」休暇、という言葉には首を小さく横に振って。
秀義: その辺の椅子に腰掛ける。
GM/美鈴: 「”合わせ鏡の悪魔”というのは手続きを踏んだ対象者の死を持って」
GM/美鈴: 「オーヴァード、強いてはジャームを作り出すシステム、というのはご存知の通り、とは思いますが」
GM/美鈴: 「補足事項があります。研究所跡地関連からでもありますが」
GM: 若干眉をしかめる。本来の立場上ならいいづらい事柄なんだろう。
: 二人のやり取りに、此方は黙ったまま。一歩離れた立った位置でただ視線だけを投げた。
秀義: 「先を、お願いします」逡巡の重さを理解しながらも、敢えて言葉の先を促す。
: 「……機密なら出て行くぜ?」部外者には言い辛いところもあるだろう。と。
GM/美鈴: 「ふぅ」
秀義: 「それだったらお前さんを呼びつけやしないさ」
GM: 少し溜息。
GM/美鈴: 「”今更”なんですよね。本当に。その辺りは」何に対してか、苦笑して。
: 「別に聴いても聞かなくても俺にゃどうでもいいことなんだがな」ふん。と軽く腕を組み、壁にもたれて。
秀義: 「まあ座れや。面倒だと思うんだったら居眠りでもしてな」
秀義: 傍らの椅子を手のひらで叩き、促す。
: 「いや、いい」軽く首を振り、些か不機嫌に進められた席は断る。
GM/美鈴: 「レネゲイドクリスタルの研究。それを突き進めていた事は近隣の支部が所有していたデータからもお分かりですが」
秀義: 「そうか」あっさりと受け入れ、改めて美鈴の言葉に耳を傾けた。
GM/美鈴: 「本来は『レネゲイドクリスタル──賢者の石と適合者とのシンクロニシティによるオーヴァードの進化』をテーマとしていました」
GM/美鈴: 「まぁ。自分自身を”変革”する、というべきですかね。組織名はヘルメス。もう”ありません”けれどね」
秀義: 「ふむ」
GM: 書類をダストボックスにぽい。
GM/美鈴: 「まぁ。そこで稚日野にも…井波さんにも、聞いてみましょうか」
GM/美鈴: 「”適合者が最も適する賢者の石ってどんな石だと思います?”」
GM/美鈴: 「これはマスター・レイスが”復活”したという事実経緯にも関係してくるので」
: ふん。と再度鼻を鳴らし。「そんなものはねぇよ。──完全に人間が理想とする“賢者の石”なんざ、御伽噺にしか存在しねぇもんだ」
秀義: 「賢者の石が適合するからこそ“適合者”と言われるもんだが…」問い掛けに、軽い驚きを示した上で
GM/美鈴: 「ふむ」
: 「だからこそ。あの野郎が復活した。それこそが御伽噺でしかねぇ。偽者は偽者だ。死んだ奴は二度とこの世界にゃ現れねぇ。」
: 「……そうでなきゃいけねえんだよ。この世界はな」
GM: 井波の返答に両手を胸の前で組み合わせて。軽く頷く。
秀義: 「それが望ましい形なんだ、が」
秀義: 「考えてみりゃ、最も適する形ってのは“己が生み出したモノ”って事になるのかね。」
秀義: 「となれば、“合わせ鏡の悪魔”システムによって表れた日下部の場合……まさにそれに当てはまっちまう」
GM/美鈴: 「そう」
GM/美鈴: 「その『適合者が死ぬ』という事が『前提』で。『自分自身たる賢者の石』を生み出すシステム。それが合わせ鏡の悪魔の”システム”です」
: 「頭ん中の理想って奴が、一番出来がいいものだろ。何だってな。それに敵う現実なんざそうそうねぇ。……言うなれば」ふと、言葉を切り。
: 「野郎の存在そのものが、俺たちが想像して創造した“理想”だったのかもしれねぇな」
秀義: 「……ッたく。よくそんな逆転からの発想が思いつくもんだぜ」吐き捨てるように言葉を発して。
秀義: 「ともあれ。この地上に“マスターレイス”日下部 仁、と呼ばれる存在が他に無い限り、奴が“本物”という事になる」
秀義: 「アレは奴の欠片、同じ意思を持つ。──邪悪極まりない」
GM/美鈴: 「マスター・レイスは死にました。でも死ぬ事その物がプランのうちだったとしたなら。本当は何も終わってもいない話なのですよ」
秀義: 「だな。…そんな話を聞いちまったからには、おちおち休暇なんて取れやしないぜ」
: 組んだままの腕。その右手を軽く開閉して。視線はそれに落とした。
GM/美鈴: 「結城 泉は日下部 仁のバックアップコピー。この計画における開発者の一人でした」
GM/美鈴: 「組織が壊滅した以上。施行するにも完全でないデータの再現の為。自分自身を実験体として行動した、と考えられます」
GM/美鈴: 「取りとめもない話の最後に──」
GM/美鈴: 「『何故今更』なんでしょうね。プランの仕込みに何が関係していたのでしょうか」
GM/美鈴: 「個人的に調べてみた所では。”銀弾”の出生にも関係してくるとは思いますが。システムもあわせて調査中です」
GM: 思い出したように。珈琲を沸かして。
秀義: 「“プラン”である限り、理由はあるはずだ………“銀弾”。佐々木、という少年か…」
: 「雌狐の考えることなんざ、凡庸な一般人の俺にゃ解らねぇよ」手首をほぐすように、ぐるぐると右手を回し。
GM/美鈴: 「ちなみに銀弾の精神操作には、スリーパーといわれる手法が使われていました。知る人ぞ知る手法ですね」
秀義: 沸き立つポットから立ち上る湯気を見つめる。思考もまとまらず、揺らぐ。
: 「──気に食わねぇのは、あのスカした野郎を這い蹲らせることが出来なかった。それだけのことだ、俺にはな」
GM/美鈴: 「まぁ。言いたいのは『マスター・レイスは再度活動する可能性がある。気をつけろ』、ぐらいですね」
秀義: 「ああ。“打ち砕けなかった”──心残りだぜ」
: 「その活動で、もし、また、俺らやその周辺が前に立つことがあるなら……」
: 「そん時はまた出番ってこったな。おっさんよ」
: ふん。と再度鼻を鳴らしつつも、此処に来て初めて笑い。
秀義: 誂えた脆弱な仕様の義肢に嘆きつつも、心はまだ砕けてはいない。
秀義: 年下の青年の言葉に口角を上げて小さく笑う。
GM/美鈴: 「また追って足取りなどはお教えします。私も痛い目にあいましたから」
秀義: 「おっさん言うな、井波」
GM: また苦笑して。
: 「話がそれだけだったら俺はこれで失礼するぜ。……ま、今回の報酬だけはしっかり頼まぁ」
: 稚日野の訴えには、軽く手を振ることで遮る仕草。
GM/美鈴: 「もう振り込んでありますよ。本当にお疲れ様でした」
秀義: 「ああ、何かあったら頼む。直接でなく、間接的でも構やしない。この件に最後まで関わりたい」
: 「そりゃどーも。ま、またのご利用をってな」
GM/美鈴: 「はい。わかりました」
GM: 笑って見送る。
: 軽くクライアントには頭を下げ。そのまま後は何も言わず部屋を出た。
秀義: 「奴さんが俺の前に現れて、余裕がありゃ連絡してやるよ」軽く手を振り、見送った。
GM: また面倒そうに資料を取りつつ。
秀義: 「──よし」
秀義: 己の膝を叩き、椅子から立ち上がる。
秀義: 「天城支部長の無事げな顔も見られた事だし、そろそろ持ち場に戻るとするよ」
秀義: “マスターレイス”との再会は、確かに衝撃的だった。
秀義: かつての自分であるならば、文字通りバラバラに砕け散ろうとも、奴を道連れにしようとしただろう。
GM: 美鈴はクス、と笑って資料で顔を隠す。照れくさいようだ。
秀義: だが、今は──
秀義: 「では、失礼します」
秀義: 資料で顔を隠した彼女に目線での礼を。そして部屋から退出した。






じぶんじしんと むきあい つきあって いくことの むずかしさを 
かれらは りかい していただろうか
ときだけは ただ ながれる







◇Ending-3
ScenePlayer/“遺されし切っ先” 角槌 穂之香



GM: 事件から数日後の落ち着いた日。
GM: 帰宅しようと学校の敷地より出て角を一つ曲がった時。
GM: 山田ちなみがそこにいた。手には大きな鞄。そして肩口より見える包帯。
穂之香: 「……あら。」さすがに面食らって。立ち止まる。
GM/ちなみ: 「や」
GM: しゅた、と以前と同じように手を上げて。
穂之香: 「晴れた日に会うのは、お久しぶりですわね。」
GM/ちなみ: 「そうだね。晴れた方が気持ちいいもんだ」
GM: 鞄を地面に置いてぐーっと伸びをする。妙にすっきりした顔。
穂之香: 驚いてはいる物の、同じように。いつもと同じを意識して。
GM/ちなみ: 「で、さ」
穂之香: 「ええ。ご用があっていらしたのでしょ?」
GM/ちなみ: 「あたし。この街を出ることになった。お別れの挨拶だね」
穂之香: 「そう、ですの。」鞄に目をやって。やはりか、と。
GM: 遠くに見れば黒塗りの車。
GM/ちなみ: 「ほのかはあんまり実感無いかもしれないけれど」
GM/ちなみ: 「あたし。もう戸籍では死んだ身だからね。顔見知り多いこの街では特にいられないさ」
GM: 唇の端を上げて笑う。
GM/ちなみ: 「もっとも。(
穂之香: 「せっかくまた会えましたのに。…仕方のない事とはいえ。」
GM/ちなみ: 「もっとも残った弟たちの事は心配だけれどね。こればかりは。叔母さんが預かることになるね」
GM/ちなみ: 「もちろん。ほのかの事も折角また、なんだけれど」
GM: 笑って。
穂之香: 「でしたら、私が貴女のことを忘れませんわ。」
穂之香: 弟たちには、知らない方がいいことなのだろうから。
GM/ちなみ: 「力を得ても──変化したのは自分自身の上っ面で本質はブレず変化しない」
GM/ちなみ: 「だから出来る事が増えただけ。出来ないと知って悲しい事が増えただけ。己を知るという事。それがあたしにとって”変わる”という事」
穂之香: 「…ええ。貴女は貴女のままで。変わっていけばよいのですわ。」
穂之香: 緩やかに笑み。
GM/ちなみ: 「ほのかのパパさんの話を聞いて羨む事じゃ駄目だったんだ。自分の境遇を見て誰かに助けを求めるべきだったと思う」
GM/ちなみ: 「だから──過ちを犯した。その罪を自分自身の内で”変えて”持って行かなければならない」
GM: 親殺しの罪。胸に手を当てて。ちなみは目を瞑る。
穂之香: 「ええ。」頷く。
穂之香: 促すように。
GM/ちなみ: 「ほのか」
穂之香: 「何です、ちなみさん。」
GM/ちなみ: 「だから。あたしもほのかの事は忘れないよ」
GM/ちなみ: 「頑張れ」
穂之香: 「…ありがとう。」
GM: うし、とこぶし握って気合いれて。
GM/ちなみ: 「そう言って貰えると来た甲斐があるね。少し」
GM: うん、と頷いて。
穂之香: 「わたくしも生きますわ。その限り、貴女が遠くにいても、生きていると覚えている。」
穂之香: 頷き返し。
穂之香: 「頑張ってくださいな。貴女も。」
GM/ちなみ: 「勿論」
穂之香: 笑って。手を差し出す。
GM/ちなみ: 「ほのかに貰った命。自分のなりたい自分になれるように。一歩一歩頑張ってくるよ」
GM: 笑って手を握る。
GM/ちなみ: 「じゃ、ね」
穂之香: しっかりと握り替えして。
穂之香: 「ええ。」
GM: 小さく振って。
GM: 鞄を背負って黒の車に乗り込む。
穂之香: 頷いて。その背中を見送った。
GM: ゆっくりと──ゆっくりと──車は遠くに流れていった。
穂之香: 「……。」ずっと、ずっと見送って。
穂之香: 少しだけ、寂しそうに。どこか満足そうに。笑った。

GM: 雲がゆっくりと流れて。






変わるって事は眼前にして苦痛と勇気を必要とするもの 
過ぎ去った後はただの思い出だけが残る







◇Ending-4
ScenePlayer/“銀弾” 佐々木 銀



GM: あれから数日後。
GM: 一応、増員した支部により再度学院の調査を行ないつつあった。
: 「はぁ………やっぱ何もねーな。」かつーん、と床に散らばった何かの欠片をけりつつ
GM: 現場を指揮していた担当エージェント千草 薫は先日の顛末を聞いて労う。
GM/薫: 「──来てたんだ。先日はお疲れ様。報告資料は見させてもらったよ」
GM/薫: 「結局の所、[システム]自体はレイスの手によって何処かに持ち去られたみたいね」
GM: 夜の校舎の窓より見える外を見つつ。
: 「そうっすか。」割れた鏡はすでに取り外され、今は新しい鏡がそこにたたずんでいる
GM/薫: 「────」
: 「とりあえず……危機は去った、と思っていいんですかね」
GM/薫: 「銀君。何で今更、レイスが復活して活動したのか。気になって。調べてみたの」
: 同じく窓のそとの夜景を見つつ、たずねる。
GM/薫: 「あくまで推測でしかないけれど。”危機”の事も踏まえて。──聞く?」
: 「………あんま聞きたい話しじゃないっすけど……聞かせてください。」
GM/薫: 「イリーガルの貴方には手に負えない話になるかもしれないから。わかった」
GM: 同意を取って。
GM/薫: 「”山田 ちなみ””巴 ひふみ””結城 泉”それに”佐々木 銀”」
GM/薫: 「何れも合わせ鏡の悪魔のシステムに殺されてオーヴァードになったモノ達。結城 泉=マスターレイスの複製体(デッドコピー)との報告があるわ」
: 「姿かたちは別物でしたけどね。なるほど、命を問わないってのはそういう裏もあったわけだ。」
GM/薫: 「システムの選別によりジャーム化したものはUGNで発見し処理してきた。この学園でジャームが比較的多く発見されて来たのはその為だったわけ」
GM: わたしも今頃知った訳だけれど、と前置きして。
GM/薫: 「先述の三人はあるサイトを見てシステムの所在を知った」
GM/薫: 「より正確に言えば結城泉がシステムの被検体として他の二人を誘った」
: 「そのサイト管理者もFH?」
GM/薫: 「そうね」
GM/薫: 「先にシステムを押さえたファルスハーツが実験の試行を終え。一般人を巻き込んだテストに移行した、と言える」
GM: 薫はまた言葉を区切り。
: 「結局は向こうの予定どうり、マスターレイスも復活しちまったってわけか。くそっ」
GM/薫: 「レイスはあくまで実験の途中経過に過ぎない、とも言えるわね。予定通り、というなら」
GM/薫: 「それで」
GM/薫: 「銀君」
: 「はい?」
GM/薫: 「サイト管理、や結城泉など被験者のこれまでの手配。UGNに気取られない範囲での不必要なジャーム処理、など」
GM/薫: 「学園内でファルスハーツの息がかかったものがいると踏んで調査しててきたのだけれど」
GM/薫: 「あなた」
GM/薫: 「”三樹 信吾の死体を確認している?”」
: 「…………え?」
: 言葉の意味がわからず、きょとんとしてしまう。
GM/薫: 「わたし達は真っ二つに裂かれたと貴方の報告を聞いただけ。妹の結華さんは傷を負ったところを保護し監視下においた」
GM/薫: 「これまでの報告とシステムデータ照合では”貴方と同じように生き返っている可能性が極めて高い”」
: 「いや……でも、アイツの葬儀はちゃんと……」といいつつも、その当時の記憶がひどくあいまいになっていることに気づく(何
GM/薫: 「これが1年前の話。それからネットを通じて徐々に広まってきた」
: 「そんな………アイツが生きて……でも、それならそれで、俺に何も言わないなんて、考えられないっ!」
: だむっ、と壁を叩く
GM/薫: 「貴方が思う彼とは」
GM/薫: 「”違って蘇ってきたとしたら”」
GM: 薫は鏡を撫でて。
: 「…………」その言葉に返す言葉も思い当たらず、ただ黙り込む
GM/薫: 「”本当に何も言わなかった?”自分の意図していない所で干渉を受けた記憶は無い?」
GM/薫: 「──これはあくまで推測よ。報告書にすらかけるレベルのものではないわ」
GM/薫: 「だから危機が去ったと思う事はわたしには出来ない。それだけね」
: 干渉………
GM/薫: 「彼の生存の事も含めて。調査はしておくわ」
: 黒巣の支部長室で起きたあの現象は、果たして何が引き金だったのか
: 「………わかりました。引き続き、お願いします。」
GM: 少しそっけなく言って。薫は現場監督に戻る。
: 「くそっ、まだ何も終っちゃいないってのか!? だったら俺は……どうすればいいっ!」
: 薫の去ったあとで、一人闇へと叫ぶ。















何処かの暗闇の中。
”亡霊の王”は深く息を吐いて。

「これでここでのプランは完成だな」
「お前の予定通り進んだ訳だ」
「”7th of the Sin”」

応対した男──少年とも思える年齢の男性は笑って。

「ええ。上手く毒は流れたようです」
「これでまた計画が一歩前に、ですね」
「お決まりのあれか」
「ええ」
「我等13死徒。全ては」
「”夜”の為にと言う奴です」







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