彼は、過去に囚われていた。 彼は、ほんの小さな奇跡の先にそこにいた。 故に、過去が追って来た時に、彼はもう一つの道を選んだ。 現在を捨て過去を取り、過去を捨て未来を掴む。 その道が、血に塗られていようとも。 その道が、間違えと呼ばれようとも。 そして、捨てられた現在に残された者達は。 それぞれの迷いの末に、戦う道を選ぶ。 ダブルクロス―――それは、裏切りを意味する言葉。 ◇HandOut 【PC1】 “ルーク” 北条 亮 いつものように、UGNとしての任務をこなし、帰還する。 終わりの見えない戦い。希望の見えない戦い。 そんな現状に、考えてしまうことはある。 そんな最中、たまたま同じチルドレン仲間と二人きりになる。 君以上に疲れ、絶望すら感じる瞳の彼女は、誰彼とも無くつぶやくように聞いてきた。 「ねぇ…貴方は、何のため、誰のために戦ってるの…?」 シナリオロイス:玉野 椿 【PC2】 “謎めいた蒼” 神無月 冴 FHの走狗として使われる日々。 かろうじて生き延びても、すぐ次の“任務”を言い渡される。 しかし、今回の“任務”は、少し様子が違うように感じた。 異常なまでに周囲を警戒した今回の“依頼主”は、思わぬ相手だった。 辰巳 狛江。FHのみならず、世間的にその名が知れ渡っている、FHチルドレンの最高峰。 その彼女は、貴方の立場をよく理解した上で、“頼みがある”という。 シナリオロイス:辰巳 狛江 【PC3】 “月狂う鬼姫” 鬼部 鎖希 逃げて逃げて逃げ続けた先、君は血の臭いの満ちる場に来ていた。 倒れ伏す、数多の人間達。その中で、冷たい目でそれを見下ろすモノ。 それは、貴方を一瞥すると、足音も立てずに去っていく。 だが貴方は、そんなモノの目に、郷愁に近いものを感じる。 そして、かろうじて生き残った―――死にそこねた一人から、それの名を聞くことになる。 “ダインスレイフ”という、忌まわしき存在の名を。 シナリオロイス:“ダインスレイフ” |